ガーデニングで心の安定。鉢植えを動かして四季を楽しむ。

山吹 エッセイ

自宅でガーデニングをしていますが、地面に直接植えている木は数本で、あとは鉢植えで多くの花木を楽しんでいます。自宅の南側が庭で、北側に玄関がありますので、きれいに咲いたら玄関に移動するなどして、季節ごとの花木を好きな場所に置いて楽しんでいます。春にはキュートなピンク色の桃の花や、大きなプランターの芝桜、鮮やかな黄色の山吹が、さわやかです。梅雨から夏にかけてはアジサイがしっとりと、そしてムクゲが大輪の花を咲かせます。盛夏から秋にかけてはサルスベリの色鮮やかな紅色が、強い夏の陽をしっかり受け止め続けます。秋も深まるとキンモクセイの芳香が漂い、ツバキもつぼみを膨らませてきます。冬のあいだは常緑の金明竹やオリーブ、トクサ、万年青(おもと)などが、庭の緑を保ってくれています。

いつの間にか鉢植えも増えてきました。日々の水やりのほかにも、時には施肥や切り戻し、枝払い、鉢替えなどの作業が必要です。そのほかにも、庭は敷石や砂利を敷き詰めているので雑草は生えないのですが、一部の芝生部分には雑草が生えますので、雑草取りと刈込み作業も必要です。 と、書くと「なんだか大変そうだな」と思う方もおられるでしょうが、これが割と楽しいのです。花木を世話して大きく成長していく喜びや、翌年にまた花が咲いた時の感動は、小さいですけど深い満足を覚えます。一方、庭仕事の作業自体も楽しいものです。作業中は無心というか集中していますので、心が開放されて精神の安定を得られているように感じます。また、ある研究によると、土に触ることで土中のバクテリアを通じて幸せホルモンのセロトニンが増え、やる気が出るとともに不安な気持ちが抑制される効果も指摘されています。

最近はガーデニングの腕前も少々あがり、オリーブやランタナの伸びすぎた枝を切ったものを、挿し木で増やすことに挑戦しています。切った枝を水につけて、しばらくしてから清潔な土に植えてみました。何本かは根付きそうですので来年が楽しみです。秋になるとスダチや柚子の実がなりますので、サンマなどの魚を焼いて楽しむのが定番です。ガーデニングは四季の花木を楽しむだけでなく、日常生活を豊かに彩ってくれています。