航空自衛隊岐阜基地は航空機や航空装備品の研究と試験を行う飛行開発実験団が所属している自衛隊唯一の基地です。そのため岐阜基地航空祭では他の基地の航空祭では見られない特殊な展示飛行もありますのでご紹介しましょう。
2023年岐阜基地航空祭
飛行開発実験団
飛行開発実験団は航空機や航空装備品の研究と試験を行うため、航空機性能の限界を試すような飛行を行う必要があります。航空祭においても機体を左右に大きく揺らす挙動や機首を大きく上下に揺らす挙動などが披露されました。
来場者数
2023年の岐阜基地航空祭の来場者数は138,000人でした。会場はごった返していてトイレ待ちは男性でも30分、女性だと1時間はかかっていたようです。ちなみに過去の来場者数を調べてみると次の通りとなっていました。
2023年 | 138,000人 |
2022年 | 35,000人(抽選) |
2021年 | 開催せず |
2020年 | 開催せず |
2019年 | 65,000人 |
2018年 | 140,000人 |
2017年 | 130,000人 |
2016年 | 60,000人 |
抽選による入場制限をした2022年以外では、6万人くらいと13万人くらいで大きな違いがありますが、これはブルーインパルスの展示飛行の有無によるようです。2023年の小松基地航空祭はブルーインパルス不参加で来場者数5万人、例年は10万人ということですので概ねそういうことなのでしょう。
アクセス
岐阜基地航空祭の魅力のひとつがそのアクセスの良さがあります。名鉄三柿野駅が基地に隣接していますので徒歩数分の距離です。名古屋駅から三柿野駅までは50分ぐらいですが、航空祭当日は名古屋駅からの特急が臨時で延長運行して三柿野駅まで乗り換えなしで行くことができます。指定席特急券は1か月前からネットで購入できますので是非予約して座席を確保しましょう。指定席特急料金は360円で2回まで変更が可能です。
機動飛行
航空祭での機動飛行ではファンブレイク(隊形のまま旋回)、ハイレートクライム(垂直に近い急上昇)、360°ターン、ナイフエッジ(機体を地面と垂直に飛行)などの急旋回や急上昇、急降下が行われます。
F15
F15はアメリカのボーイング社が開発した制空戦闘機で、愛称はイーグル(ワシ)。数々の実戦経験がありながら、採用国では現在までに空中戦における被撃墜記録はありません。50年以上経った今でも世界トップクラスの性能を誇る戦闘機です。アフターバーナーを点火し爆音をともなった機動飛行は迫力満点です。
F2
F2は、米軍のF16をベースに三菱重工とロッキードマーチンとの共同で開発されました。
F16より一回り大型化し巨大な対艦ミサイルを4発搭載できるようしているのが特徴です。大型化は重量が増加し機動力が落ちますが、F-2は炭素繊維を用いた軽量化と国内産航空機用最大推力のエンジンの搭載により補っています。装備を変更することで制空戦闘、各種攻撃任務、偵察などの各種任務を実行できるマルチロール機なので、F15ほど制空戦闘には特化していません。
ブルーインパルス
ブルーインパルスは1960年に発足した松島基地に所属する常設曲技飛行隊です。航空自衛隊を身近に感じてもらうために全国各地の航空祭やイベントなどで華麗な曲技飛行を披露しています。白を基調に青いラインでカラーリングされた6機は、練習機T-4をベースに改良を加えられた曲技飛行専用機です。
異機種大編隊
岐阜基地航空祭の名物「異機種大編隊」C-2、T-4、F-2、F-15が同時に機動飛行しています。
ウイスキーパパ
ウイスキーパパ競技曲技飛行チームは世界選手権日本代表チームが母体となり編成されました。代表の内海昌浩はアメリカ連邦航空局の最高位のエアショーライセンスを保有しています。岐阜基地航空祭に参加して華麗な曲技飛行を披露してくれました。
まとめ
2019年の岐阜基地航空祭にも見学に行って、F15の迫力や異機種大編隊などに満足するとともにアクセスの良さにも感動してすっかり岐阜基地ファンになってました。今回、久々の開催で楽しみに行ったのですが、たくさんの来場者には驚きました。ブルーインパルスが来るか来ないかでこんなにも違うんですね。トイレ待ちや帰路の混雑は覚悟していくようにしましょう。ちなみに一番混雑する航空祭は、埼玉県入間基地の17万人だそうです。首都圏ですから仕方ないんでしょうね。
小松基地航空祭の記事があります。ご興味がある方はお立ち寄りください。