草津温泉で「プチ湯治」を体験してきましたので、すこし草津温泉に詳しくなりました。そこで面白情報をいくつかご紹介したいと思います。
自炊ができる源泉かけ流し宿
費用を抑えて泊まりたいことと、食事の時間を気にせず自炊か外食で自由に過ごしたいこと、そして何よりも源泉かけ流しのお風呂があることを条件に宿を探していましたら、「はなみづき」さんに巡り合いました。ネットでのクチコミも好評価でしたので、「じゃらん」で予約しました。
軽井沢温泉バスセンターから徒歩2分程度の裏路地にあります。1階は自由に使えるDKとお風呂、それに客間1室とトイレ。2階はトイレ・洗面と客間4室のこじんまりとした宿です。今回のお部屋は2階の6畳のひと間です。テレビと冷蔵庫、扇風機、電気ポットが備え付けられていました。もちろんエアコンもあるのですが、7月下旬というのに涼しくて、ほぼ窓を開けて扇風機で過ごしていました。その頃は東京では連日35℃前後とのことでしたから、すこぶる快適な気候です。建物自体は古くて壁越しの音に少々気を使いましたが、皆さん静かにお過ごしでしたし、内装は改修されていて小綺麗で気持ちよく過ごせました。一番右の写真は部屋の天井ですが、船底天井になっていて、ちょっと洒落た意匠になっています。
源泉かけ流し
24時間は入れる源泉かけ流しのお風呂です。浴室の入口ドアに自分の部屋名の木札をかけて、貸し切り状態で入浴します。一度だけ先客があって出直したことがありましたが、客室が少ないこともあり入浴待ちになることはその1回だけです。大きな浴槽で一人で入るのは十分です。湯畑源泉ですが少し白濁していて、お湯も柔らかく至福の時を過ごしました。
自炊料理
お腹が減ったから夕食を食べる、目が覚めたから起きる、という贅沢な毎日を過ごすなら、自炊も選択肢のひとつです。生活のリズムを宿の食事時間に合わせる必要がないので自由です。ということで「豚バラともやし炒め」を作ることにして、宿のご主人にスーパーの場所を聞いて買い出ししてきました。豚バラを5センチくらいに切って、塩コショウで味付けしてフライパンに投入し、もやしと一緒に炒めて、自宅から持ってきた「めんつゆ」で味を整えて完成です。
豚バラの少量パックがなかったので、多めのお肉で満腹です。
街の居酒屋
自炊もいいですけど、街に繰り出して地元の方々と交流するのも楽しみです。ということで、この日は居酒屋さんに行くことにして、「香林坊」という金沢料理のお店をチョイスしました。金沢おでんがあるので、ひとりでも品数を食べれそうですし、カウンター席があるのも良かったです。
バラエティに富んだメニューです。まずは金沢おでんを食べることにして、熱々を食べたいので3種盛りで大根と厚揚げ、車麩を注文しました。次も3種盛りで赤巻と牛すじ、大根の3種盛りです。
隣の常連さんのご夫婦の「とろさば塩焼き」が美味しそうだったので、追加注文です。脂がのっていて最高です。さすがにメニューに「自慢の一品」とある美味しさでした。
ご店主は、金沢で修業したのち大きなホテルの厨房に入るようになり、最後は草津の有名旅館奈良屋の総料理長にまでなった経歴の持ち主でした。総料理長になると会議や打ち合わせが多くなり「好きなゴルフができなくなった」との理由で退職し、自分の店を開いたそうです。なんとも自由な人生です。奥様も何人か変わられているそうで、お子様が数多くいるので養育費が大変だと笑っていました。夏休みには店の手伝いにくる子もいるよ、と楽しそうに話すのが印象的でした。
店主はチーズ好きとか。自分で考案したという「焼チーズ」をサービスしてくれました。
店主が総料理長をしていた「奈良屋」、湯畑の目の前にあります。有名な高級旅館です。
街並み
草津温泉のイメージは湯畑を中心とした賑やかな街の印象が強いですが、そこから少し離れると和風の旅館が建ち並ぶ和風旅館街や、お土産物屋が集まる賑やかな通り、小ぶりな旅館が路地裏に点在するなどいろいろな表情を見せてくれます。最近では裏草津として地蔵の湯の周りが落ち着いた雰囲気の観光スポットとして人気が出てきているようです。
避暑地としての草津
草津の街を散策していてたまたま見かけたのが左の温度計で、7月下旬で25℃です。このころ東京では連日35℃前後の気候でしたから、10℃違いますね。草津の標高は1200mありますので、夏は快適でめったに30℃を超えることはないそうです。右の温度計はJR長野草津口駅のホームにあったもので、29℃を示しています。温度計の下部に標高593mとありますので、草津温泉からバスで約600m下ってきたことになります。気温は、「100mで0.6℃変化する」といいますので、600mで3.6℃。概ね理論通りで、4℃ほど気温が高くなっています。
東京からのアクセス
JRの長野原草津口駅までは、新幹線を高崎まで使って3時間で約5,000円です。直通の特急だと少し早くて2時間半で約5,500円です。在来線の快速や普通を乗り継ぐと3時間半かかりますが約3,000円です。ここからバスで草津温泉バスターミナルまで20分、710円。トータルでだいたい6,000円~4,000円くらいのイメージです。
新宿バスターミナルから草津温泉バスターミナルへの直通長距離バスですと、乗り換えなしで4時間、4,000円くらいで着きますので、長距離バスの利用を検討するのもいいかもしれません。
草津温泉には源泉が6本
草津温泉には源泉が6本ありますので、これらを一覧で整理してみましょう。
- 万代鉱源泉 94.5℃ Ph1.6 無色透明 1970年硫黄鉱山坑道から噴出、一番新しい
- 西の河原源泉 44.9℃ ph2.1 西の河原公園内に噴出 足湯が楽しめる
- 煮川源泉 51.6℃ ph2.1 大滝の湯と煮川共同浴場にのみ供給
- 白旗源泉 55.5℃ ph2.1 湯畑近くの源泉 白濁 白旗の湯共同浴場
- 地蔵源泉 53.0℃ ph2.1 わずかに白濁 眼病に効く 地蔵の湯共同浴場
- 湯畑源泉 55.7℃ ph2.1 7本の木樋で冷やしている 千代の湯共同浴場
足湯は3カ所
街中で足湯の施設として整備されているのは、湯畑の脇の足湯と、バスターミナル敷地内の足湯、それと裏草津の地蔵の湯の近くにある足湯の3カ所です。これら以外にも西の河原公園内にも足湯ができる場所があります。
草津温泉に関する別記事があります。ご興味のある方はお立ち寄りください。
草津温泉、居酒屋の「エッセイ」があります。ご興味のある方はお立ち寄りください。