三浦半島の東端に位置する観音崎は、対岸の千葉県富津岬までわずか7㎞の距離で、東京湾が最も狭くなっているところです。東京湾を往来する大小さまざまな船は、1日約1,000隻といわれ、さながら船の博物館のようです。都心から1時間程度でアクセスできる、身近なリゾートをご紹介しましょう。
観音崎公園
観音崎公園は、東京湾に大きく突き出した岬全体が公園として整備されています。園内には観音崎灯台のほか砲台などの歴史遺構、散策路や展望園地などがあり海と山の両方の魅力を堪能することができます。
観音崎灯台
1869年(明治2年)に日本初の洋式灯台としてレンガ造りで建設されましたが、その後の地震で2度ほど倒壊し、現在の灯台は1925年(大正14年)に建設されたものです。地上からの高さ19m、平均海水面からの高さ56m、光達距離35㎞となっています。全国で16基ある人が上れる灯台のひとつですが、実際に上がってみると海水面からはかなり高く、見晴らしが良すぎるので、かなり怖い思いをしました。
行き交う船を眺めてみる
わずかな時間でも自動車運搬船や海上自衛隊の護衛艦、LNG運搬船などがつぎつぎと通過していきました。望遠レンズ付きのカメラを持参している方も多かったです。東京湾海上交通センターでは、浦賀水道を行き来する船舶の航行スケジュールが公表されていますので、例えば豪華客船などが通過する際などには、ぜひ見物に行ってみたいものです。
散策路の休憩ベンチの周りでは、トンビが悠々と飛び回っていました。「トンビに注意」「お弁当が狙われてます」との看板があちこちにあります。まさに「トンビに油揚げをさらわれる」ってことですね。
横須賀美術館
横須賀美術館は、観音崎公園内に位置する美術館で、2007年に開館しました。建物前面にはゆったりとしたアプローチを演出する広い芝生広場があり、建物屋上には背面の山々とつながる屋上広場があって、観音崎公園から公園内の散策路を通って、裏山からアプローチすることもできます。建物自体は「表面はガラス」と「内部は鉄板」の「ダブルスキン構造」を採用し、塩害対策と美術館に必要な採光調整を両立させています。
ラビスタ観音崎テラス(旧京急観音崎ホテル)
2022年9月に「京急観音崎ホテル」が閉館し、改修工事を経て2023年8月4日に共立リゾートの「ラビスタ観音崎ホテル」として営業を再開しました。「旧京急観音崎ホテル」では客室に双眼鏡が備え付けられていて、行き交う船を観察するのが楽しみのひとつでした。
横須賀温泉「湯楽の里」
湯楽の里は、海沿いの日帰り温泉施設です。お風呂は2階にあって、展望露天風呂は海に面し、「立ち上がると外から見えてしまいます」との張り紙がありました。露天風呂に入りながら、海と行き交う船を眺めることができるのは最高の気分です。
外観
湯楽の里の外観は、一般的な日帰り温泉施設の感じです。道路の先はすぐ海ですので、2階の露天風呂からですと、海との一体感を感じます。湯楽の里は、関東各地に日帰り温泉施設を多数展開している企業です。
2階の展望露天風呂からの眺めは最高です。
レストラン
1階のレストランも海側に面して配置されていて、大きな窓からの眺望は抜群です。リゾート感あふれるヤシの木と青い海、行き交う船、美味しい食事、至福の時間が過ぎていきます。
休憩室
1階レストランの隣に位置する休憩室です。ここからも海と船が見えますので、ゆっくりしつつリゾート感も味わえます。
施設概要
「天然温泉かけ流し」「露天風呂」「内風呂」「高温サウナ」「塩サウナ」のほか別料金で「各種岩盤浴」もあります。そのほか「マッサージ」や「あかすりエステ」と「レストラン」「休憩室」など充実の施設構成です。
京急「馬堀海岸駅」徒歩12分、横浜横須賀道路「馬堀海岸IC」出口そば
まとめ
品川から京浜急行で、途中堀之内で乗り換えて、馬堀海岸まで1時間弱の近さです。馬堀海岸からバスで終点観音崎公園まで約10分程度で、途中にラビスタ観音崎テラスや横須賀美術館があります。こんなに身近に、自然豊かでリゾート感に満ちたエリアがあったんですね。
観音崎公園や横須賀美術館周辺、湯楽の里のある馬堀海岸には宿泊施設があまりありませんが、横須賀周辺にはたくさんあります。横須賀から馬堀海岸まで京浜急行で20分、路線バスだと横須賀から観音崎公園まで直通でアプローチすることができます。横須賀に泊まってゆっくりするのもいいかもしれません。
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