東京の天然温泉施設の数は100を超えます(※)が、山手線の範囲の中で和風の趣で露天風呂があるところはさほど多くはありません。今回はJR巣鴨駅から徒歩8分にある東京染井温泉Sakuraをご紹介いたしましょう。(※日本温泉総合研究所)
温泉について
地下1,800mから汲み上げられた温泉は東京では珍しく無色透明で、浴槽に溜めると琥珀色に輝きます。泉質は含ヨウ素、塩化物強塩泉で、高張性、弱アルカリ性、泉温は48.8℃の温泉です。浴槽のお湯が琥珀色に輝くのはヨウ素を含むからです。強塩泉なので舐めるとかなりしょっぱいですし、目などの粘膜にも刺激が強めです。温泉水は加温・加水し、循環ろ過されていて塩素も投入しています。
施設
アプローチ
JR巣鴨駅から徒歩8分ですので歩いてみました。北に歩いて巣鴨地蔵通り商店街の入り口付近を右に曲がります。案内看板もありますので迷いませんが、最後の入り口への曲がり角が急に出現して案内看板がゴチャゴチャしているのでちょっと驚きます。そこから通路のようなアプローチを経てようやく入り口です。
ロビー
受付でリストバンドをもらって館内の支払いと脱衣室のロッカーの施錠はすべてこれで行います。ロビー中央に売店コーナーがあって、ここでも少し雑然とした感じがします。「食」のサインの方向がレストランになります。
露天風呂
天然温泉の琥珀色の岩風呂と乳白色の炭酸泉シルキーバスのふたつがあります。どちらも泉温は41℃前後に調整されています。露天風呂ですが屋根とパーゴラで全体が覆われているので完全な露天の解放感はありません。また壁は樹脂製の竹フェンスで全体が垂直に囲われていていますので、ちょっと狭苦しいビルインな感じがします。
内湯
内湯は38℃のぬる湯です。ぬる湯にゆっくりと浸かる事で副交感神経を刺激し、リラックス効果・安眠効果・食欲の増進・免疫力の向上などの効果があるとされています。
サウナ
スタジアムサウナと呼ばれる5段くらいの階段状になったサウナです。施設全体の規模に比べると大きめに造られている感じがします。温度はおそらく90℃くらいでしょうか、湿度とともに丁度よく快適なサウナです。水風呂は広いうえに水深も深く、これまで経験した水風呂の中では一番大きいかもしれません。ただ露天風呂エリアの整いスペースが狭いのが残念です。整い椅子は2つしかありません。
レストラン
レストランはファミレスタイプの運営で、レストランのみの利用も可能とのことです。窓際の掘りごたつ席とテーブル席があって、注文はタブレットで行うシステムです。レストランは広くゆったりと造られていて、価格もリーズナブルな水準です。
談話室、リラクゼーションルーム
2階には畳敷の談話室と、テレビ付きリクライナーがあるリラクゼーションルームがあります。
送迎バス
温泉施設の隣には駐車場とスイミングセンターがあります。駐車場の一角に送迎バス乗り場があって、温泉施設とスイミングセンター共同の送迎バスが運行されています。
まとめ
弱アルカリ性のお湯ですので入浴中も肌がツルツルとなったことは実感しました。また、高張性温泉は体内の水分を外に出すため、入浴後はとてものどが渇いたのを覚えています。スタジアムサウナも適温で室内も広く気に入りましたが、残念なのは露天風呂の景観と整いスペースの狭さです。山手線の駅からすぐの立地で、敷地的には贅沢が言えないので仕方ないですね。一方、スーツを着た方や外国人の方々も多く来ていました。立地的に様々なニーズに応えている施設なんだと思います。
日帰り温泉の別記事があります。ご興味のある方はお立ち寄りください。