旅・北海道|新千歳空港から巡る、ウトナイ湖の野鳥と、支笏湖ブルー

支笏湖ブルー 旅と街歩き
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ウトナイ湖

ウトナイ湖は新千歳空港から車でわずか15分程度ですが、美々川などの河川が流れ込み、湖の周りには原野・湿原の豊かな自然が形成され、動植物の宝庫・野鳥の楽園ともいわれています。また、貴重な湿地を保全するための国際条約であるラムサール条約の登録湿地でもあります。バードウォッチングや自然散策を通して、四季ごとに表情を変える湖と野鳥に親しめます。

自然観察路

湖畔の一角には自然観察路が整備されていて、原生林の中を木道が巡り、観察小屋やテラスを結びます。人気のない木道を歩いていると野生の鹿の親子に出会って驚きました。その後は熊の出現におびえ、熊よけにスマホの音楽を鳴らしながら進みます。

自然観察路の案内マップ

「イソシギのテラス」まで行くと地元の方が一人で湖を見つめています。「ほら、あそこに固まっているのは、カンムリカイツブリだよ。」と教えてくれました。「ウトナイ湖は久しぶりだけれど藻が増えて、野鳥がいる水面が遠くなった。前より写真が撮りにくくなったね。」と、その方は残念そうに話していました。

イソシギテラスからの眺めるウトナイ湖

駐車場の散策路入口には、「ヒグマ生息地域」の看板があります。手つかずの自然を残す地域ですので当然なのでしょうが、地元の人は「さっきシマリスの写真が撮れたよ、見てみる?」と、看板の緊張感とは対照的に、日常の自然に親しむ穏やかな空気がありました。

散策路入口にある「ヒグマ生息地域」の注意看板

道の駅 ウトナイ湖

自然観察路から車で1~2分で、「道の駅 ウトナイ湖」に着きます。こちらはレストランやショップのほか展望タワーもあり、ウトナイ湖を広く眺められます。また湖の水際まで近寄れる親水エリアもあるなど快適に整備されています。しかしながら、自然散策路の原生林の中から垣間見るウトナイ湖のほうが本来の魅力なのかもしれません。

道の駅 親水エリアからのウトナイ湖

支笏湖

ウトナイ湖を後にし、苫小牧を経由して支笏湖通を30〜40分ほど進むと、山あいに支笏湖が現れます。空の色や雲の動きまで映し取るような湖面は、ウトナイ湖の湿原とは異なり、火山の大地に抱かれた静けさを感じます。

概要

支笏湖は、約4万年前の大規模な火山活動によって生まれたカルデラ湖です。その後の火山活動で円形の両側が押しつぶされ、現在の「ひょうたん形」の湖になりました。最大水深363mは秋田県の田沢湖に次ぐ全国2位、貯水量は琵琶湖に次ぐ全国2位を誇ります。また、全国3位の水質を誇る透明度の高い水は、光の加減によって深い青色を帯び、「支笏湖ブルー」と呼ばれる美しさを見せます。

展望台からの支笏湖 正面は恵庭岳
円形のカルデラ湖が、その後の火山活動で「ひょうたん型」に

支笏湖の温泉

支笏湖温泉案内図

支笏湖東岸に5軒の温泉宿の「支笏湖温泉」と、北岸に大正4年開湯の一軒宿「丸駒温泉」があります。いわゆる「温泉街」的な華やかさはありませんが、落ち着いた大人の宿といった雰囲気で、自然と調和した温泉そのものの魅力が引き出されています。

休暇村 支笏湖

支笏湖温泉では2014年に新しい源泉が掘削され、5軒の宿に配湯されています。弱アルカリ性の湯は「とろりとした泉質」で、やわらかくなめらかな肌触りで湯上がりも心地よいものでした。

支笏湖 丸駒温泉旅館
休暇村 支笏湖

休暇村は支笏湖畔の高台にあり、野鳥の森や散策園地の中に立地しているので、施設内からも大自然の表情を感じられます。小高い丘の上にあるため、散策園地の展望台から見下ろす支笏湖も格別です。

レストランには外に面したカウンター席もあり、自然を眺め夕闇に包まれていく景色とともに食事を楽しむことができます。

窓際カウンター席からの眺め

朝食の時には野鳥たちが遊びに来ています。木の幹を縦に登るキバシリと、エサ台にやってきたシジュウカラを見つけました。

客室タイプは、和室、洋室、和洋室がありますが、和室を選びました。広縁にソファがあるのは好きです。やはり椅子のほうが疲れませんし、外の景色を眺められるのが気に入っています。

休暇村支笏湖の和室。広縁のソファから森を眺められる

休暇村 支笏湖HP

丸駒温泉

そもそもは、丸駒温泉に宿泊したかったのですがあいにく満室で、しかもその日は「立ち寄り湯もお休み」だったので、残念ながら利用できませんでした。

丸駒温泉は大正4年創業の老舗一軒宿です。名物の天然露天風呂は浴場と湖を岩場で隔てただけで、約50℃の源泉が足元から湧出し、水位は支笏湖に合わせて上下します。湯温調整は湖につながる水門で行っている、野趣あふれる露天風呂です。

丸駒温泉 露天風呂

丸駒温泉

まとめ

新千歳空港を起点にすれば、ウトナイ湖と支笏湖はいずれも訪れやすい距離にあります。湿原と野鳥の気配に包まれたウトナイ湖、火山の大地と深い青の湖水に出会える支笏湖。同じ北海道の湖でありながら、その表情は対照的でした。

時間に余裕があれば、白老のウポポイや登別温泉と組み合わせることで、自然だけでなくアイヌ文化や有名温泉地も楽しめます。複数の場所を巡るなら、移動の自由度が高いレンタカーが便利でしょう。新千歳空港のレンタカー会社が集積している車両基地は、とても大きいので驚きました。